3月2日には新木場スタジオコーストで「音小屋の灯」を開催し、3月28日に音小屋初の音楽雑誌「OTONARI」を刊行しました。既存媒体でもなく、素人である生徒が作っているので、ジャーナリズム側に知名度がないという、いまだかつてない音楽雑誌を全国発売しましたが、有り難い事に現在も全国で売れ続け、その新しい音楽雑誌としてのスタンスは、音楽ファンから大いなる歓迎を受ける事となりました。
 来る25日にはもう一クラスの音小屋生11名が作った音楽雑誌「yajirushi」が刊行されます。これはOTONARIとはまったく異なるコンテンツを、OTONARIに勝るとも劣らぬ執念と無邪気さで作り上げた一冊です。表紙は現在発売中のMUSICAと同じく星野源にお願いしました。音楽に対する想いをアーティストと共有し、それを読者にプレゼントし、分かち合う。音楽ジャーナリズムとして当ったり前の事ですが、なかなかない一冊がまた、生まれようとしています。音楽ファンとして、音楽ファンの底力に賭けるべく、是非ともお手に取って読んでみてください。(鹿野 淳)
編集スタッフによるブログも更新開始! http://www.nexus-web.net/yajirushi/


※先着特典ポスターについて


以下の店舗では、『yajirushi』をお買い上げいただくと先着で表紙と同じデザインの星野 源ポスターをプレゼントします!(※数量に限りがありますので、予め店舗にご確認くださいませ)

ヴィレッジヴァンガード 渋谷宇田川店・下北沢店
ジュンク堂 池袋店 
タワーレコード
聖蹟桜ヶ丘店、上田店、北花田店、柏店、北戸田店、苫小牧店、アリオモール蘇我店、イオンモール宮崎店、梅田NU茶屋町店、秋葉原店、アリオ札幌店、亀有店、錦糸町店、美濃店、静岡店、浦和店、新潟店、町田店、東京駅八重洲口店、ららぽーと磐田店、イオン鹿児島店、横浜みなとみらい店、ららぽーとTOKYOBAY店、アリオ橋本店、西武高槻店、大高店、アミュプラザ博多店、あべのHoop店、タワーミニ汐留店、西武東戸塚店、タワーミニ西武船橋店、アリオ倉敷店、タワーミニアリオ松本店、アリオ川口店、LALAガーデンつくば店、高松丸亀町店、タワーミニダイバーシティ東京プラザ店、リヴィン光が丘店、アリオ鷲宮店、アリオ八尾店、アリオ仙台泉店

「カッコいい音楽」ってなんだろう? 「音楽のカッコよさ」を体現しているアーティストたちに、あえてこの疑問をぶつけてみた。今をときめく星野 源、山口一郎(サカナクション)、Vampire Weekend、そして向井秀徳(ex.NUMBER GIRL)……。それぞれの「カッコよさ」を通じて、浮かび上がってきた音楽の「今」とは。

星野源
「自分の好きなコード感のルーツの一つは、やっぱりジャズにあるんですよ。俺の歌は普通のコード進行にハマらない音を入れたくなっちゃうん。自分が歌いたい感情に合わせて歌おうと思うと、どうしても不協和音になってしまう…… 不協和音だけど何故か普通に聴こえるっていうギリギリのラインのジャズ的な音を作ってしまう」

山口一郎
「僕はやっぱり『歌』というものを浮かび上がらせる『音』があって、初めて音楽が成立していると思う。洋楽を聴くことを通して、リズムやベースラインっていう『音』そのものを追いかけることに快感を求め始めたんですね。それが、最終的にクラブミュージックに向かうことに繋がっていった」

「初期衝動」とは、音楽を語る上でとても便利な言葉だ。すべてのアーティストが初めて楽器を手にした時、マイクを握った時、そこにはまぎれもなく初期衝動の熱い血が脈々と流れている。だが多くのアーティスト達は、音楽家として成熟する過程で初期衝動の熱さをテクニックやビジネスセンスに置き換えていく。音楽を始めることと続けること、そこには埋めがたいギャップがある。そんなジレンマを抱えながらも、10代の魂を忘れきれないアーティスト達、そして今まさに初期衝動のまっただ中を走る10代のアーティスト達に話を聞く。10代を通り過ぎた後もその魂を忘れないの子(神聖かまってちゃん)、木下理樹(ART-SCHOOL)。そして今10代を生きるPAGE、宮崎朝子(SHISHAMO)。そして、10代のリスナー達の生の声を聞いた。

の子(神聖かまってちゃん)
「音楽を作り始めた頃の曲ってね、ほんと復讐ですわ。今これが仕事になっているということも含めて、完全に世の中に対しての復讐。ははははは」

木下理樹(ART-SCHOOL)
「当時はなんかもう、音楽でしか世界との繋がり方が全くわからなかったっていうか。『音楽がなかったら、その頃の自分は生きられなかった』っていう次元で聴いていましたね」

 「ロックフェスブーム」という言葉が聞かれるようになって久しい。世界有数のフェスとなったフジロック・フェスティバルの存在を頂点に、今や日本各地で様々なスタイル、規模のフェスが行われている。「夏フェスで数万人の観客が熱狂」という見出しが踊るのは、もはや音楽専門誌の専売特許ではない。だが、「フェス」はただアーティストを集め、客を集めれば成立するものではない。そこに「フェスティバル」、つまり非日常の祝祭空間を現出させなければ、それはただの大規模なコンサートだ。
 この特集では、ライジング・サン・ロックフェスティバル、ロック・イン・ジャパン・フェスティバル、TAICOCLUBという開催地もコンセプトも異なるロックフェスのオーガナイザーに、それぞれのフェスが何を目指しているのか聞いた。

時代や社会から色濃く影響を受け生まれる「音楽」。音楽とは、歴史との闘争史でもある。人種差別、性差別、政治問題……様々な社会的事象と音楽のルーツとを関係付けて今一度明らかにするととともに、社会性の高いロックミュージックを作り続け時代のオピニオンリーダーとなったASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文とBloc Party・Kele Okerekeに、真意と真相をそれぞれに語ってもらった。

後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
「『ロックミュージシャンのくせに、何言ってんだよ』って言われるのは正しいと思う。だからと言って、『ミュージシャンは黙ってろ』って言われて黙りはしないですよ。それは自分の中のルールというか、規律に反するから」

Kele Okereke(Bloc Party)
「ミュージシャンって、好きでもない仕事をするのに毎朝電車に乗って仕事に行くような生活をしなくていいし、自分が好きなことをやって、世界中回ることができて、それだけ恵まれた環境にいるんだよね。それを当たり前だと思いたくないから、自分の作品はできるだけ正直に、真実を伝えなければいけないっていう責任を感じているんだ」

楽曲をレコーディングして、CDを作るのにはいったいいくらかかる? ツアーを回るとアーティストにはいくらお金が入るの? アーティストの給与明細ってどんなの? 音楽とお金にまつわるビミョーで深い話題を鋭く突く! 「これからの音楽とお金の形」として、オンラインレーベル「maltine records」を主催するtomadへのインタヴューも。

♪他にも、ceroやDirty Projectorsにインタヴューした「街に息づく音楽特集」、洋楽の食わず嫌いにピリッと効く「おいしい洋楽」、新進気鋭の写真家・奥山由之がサウンドスケープを写真で描いた企画など、オリジナリティ溢れるコンテンツが満載です!!